在留カード確認のポイント
中長期間日本に滞在する外国人に交付される在留カードについて動画で解説します。
外国人を雇用するにあたっては、この在留カードを確認することが非常に重要です。
在留カードの概要・記載事項
在留カードというのは日本に中長期間在留するする外国人に交付されているものです。身分証明証のようなものですね。
外国人は、記載事項に変更があれば届出する義務がありますので、常に当該外国人に関する最新の情報が載っているはずです。
16歳以上については顔写真もありますので身分証明書のように機能する書類です 。
在留カードを確認する必要性
この在留カードを持っていない外国人は、短期滞在や不法滞在などであり、働いて賃金を得ることができません。
経営者としては、外国人を採用する前にはこの在留カードを確認することが非常に重要となるわけです。
採用時に在留カードで確認すべき事項は以下のとおりです。
- 在留期間
- 許可の種類
- 住居地
- 変更資格外活動の許可の有無
在留カードに記載されている具体的な内容
具体的にカードを見て確認してみましょう。
在留カードとは? | 出入国在留管理庁 (moj.go.jp)
在留カードの表面
在留カードの表面の上の方に名前、それから生年月日、住居地が書いてあります。
このあたりは一般的な身分証明書と同じです。
その下の在留資格が重要です。
ここには留学と書いてあります。
留学生として日本に滞在することが許可されているということになります。したがって、留学生として勉強すること以外の活動、例えば、会社を経営したり、会社員として働いたりすることは原則としてできません。
就労制限の有無も重要です。
留学生の場合、留学と記載され、就労することができないということがはっきり書かれています。
さらに、在留期間の満了日も重要です。
サンプルでは、2023年7月1日と記載されています。
この期限を経過している外国人を採用することは許されません。
このあたりは必ず確認しなければなりません。
在留カードの裏面
裏面も重要ですね。サンプルには、免許証の住所変更と同じように裏面に住居地が変更されたことが記載されています。
そして、資格外活動許可欄が非常に重要です。
原則週28時間以内風俗営業等の従事を除くという許可がされています。
これによって留学生だけれども1週間28時間以内であれば、風俗営業以外のアルバイト等ができるということになるわけです。
このように在留カードの記載内容は、基本的な内容ですが、非常に重要ですので必ず確認しなければなりません。
在留カードの失効、偽造の可能性
そしてこの重要な在留カードが失効していたり、偽造されていたりすることもあります。
偽造カードは、数千円で流通していると言われています。
したがって、外国人を採用する経営者は、在留カードの原本を目視して確認するだけでなく、念のために出入国在留管理庁のホームページ(下記リンク参照)で在留カード等の番号、それから有効期間を入力して本当にそれが有効であるかどうかというのを確認したほうがいいでしょう。
在留カードの確認を怠ることによるリスク
なぜここまでする必要があるかということについてですが、在留資格がない、働くことができない外国人を就労させるということになると、不法就労助長罪という犯罪になります。
したがって、会社としてここは厳しく確認しておく必要があります。
このような違法な行為をしたということになると、新しく外国人を採用する際に在留資格の許可が出ないということになって会社の存続に関わり、経営に影響するということもあります。
以上のとおり、在留カードの確認は、外国人の採用にあたっては基本中の基本ですので、上記入管のサイトでの確認を含めて確認するようにしましょう。
在留カードの記載内容について不安があれば、弊所にご相談ください。